なまえの話

PROFILEに書いたとおり、ぼくの名前は「コータロー」と読みます。

 

このハンドル、本名をもとにしているんですが、子どものころはこの名前が嫌いでした。

 

なぜって、からかわれるわけですね。この歌で。

 

 

なまじっか短距離速かったものですから、余計に子供心に苦しかったものです。

 

さて、ぼくの入学した中学校では、部活動のそれぞれの部に所属した新入部員が全校生徒の前で自己紹介する、という行事があったのですが、ぼくが「○○(○○は名字ね)コータローです。よろしくお願いします」と自己紹介したとたん、会場の体育館は爆笑の渦に巻き込まれました。

 

そんなことがあったせいか、翌年から個人ごとの自己紹介は廃止されました。いやはやなんとも。

 

同じ中学校在籍中に、こんなこともありました。

 

2年生の体育祭のクラス対抗リレー中のことです。その体育祭は、ほとんど全ての競技に渡って、某先生による実況中継が行われていたのですが、その某先生がぼくのクラスの担任というのが悪かった。リレーで走っていて、目の前のランナーを「よし!捕らえた!抜ける!」と思った瞬間に、「そこだ!いけ!走れコータロー!」という実況が響き渡り、それを聞いて脱力してしまったぼくはランナーを抜くことができず、順位を上げられないまま次の走者にバトンを渡すこととなってしまいました。

 

とまぁ、そんなこともありましたが、年齢を重ねるにつれ名前にも愛着が湧いてきました。「コータロー」って発音しやすいですからね。覚えやすいし、目上の人にかわいがってもらいやすいという利点があるかもしれません(後輩から軽く見られやすいというリスクも伴いますが……)。学生時代は応援部などという、世間一般的にはおっかないイメージのある団体に所属していまして、実際そこでは上級生が下級生を呼ぶときは名字を呼び捨てにするのが原則であったのですが、そういうところでも「コータロー」と呼ばれることが多く、結構先輩方にはかわいがってもらいました。

 

そんなわけで、ネットの時代になってもハンドルをこういうふうにしているわけですが、今度は別の問題が持ち上がってきました。

 

上記のように、子どものころは名前で笑われることも少なくなかったため、「コータローという名前はめずらしい」と思い込んでいたのですが、実はそんなことはなかったのですね。実際、「kotaro」で検索してみると、まぁいろんなkotaroさんがいろんな活動なさってます。まぁ、「コータロー」さんだけじゃなくて、「コタロー」さんも混じってますけどね。

 

ということで、音楽を発表しているということでできるだけ他人と差別化したい人間としては、このハンドルは安易だったかな、と子どものころとはまったく違った次元で悩んでいたりするのです。