最近の失敗

はっきり公言したかどうかは覚えていませんが、年頭に当たって、「今年は古典を読もう」と思ったのです。実際年明け早々続けざまに社会科学系の古典を何冊か読みました。一部超訳ものも混じってましたが……。

 

ところが引っ越し作業で時間を取られたりして、いつの間にやら読書熱が冷めかけていました。これではいかん、ということで気を取り直して、「今度は日本の古典を読んでみよう」ということで、なんとなく『徒然草』と『方丈記』に当たりをつけました。

 

ところで、角川ソフィア文庫に、「ビギナーズ・クラシックス」というシリーズがあります。以前このシリーズの『源氏物語』を購入して読んだのですが、抜粋された原文と現代語訳に解説がついているという体裁で、シリーズ名のとおり入門者にはいいのかな、という内容でした。そういうわけで今度もまずはダイジェストと解説から入ろうと思い、書店で「ビギナーズ・クラシックス」の『徒然草』と『方丈記』、普通の文庫版の『徒然草』と『方丈記』の都合4冊を購入しました。

 

そうしたらこれが大失敗。『徒然草』のほうはそれでもよかったのですが、『方丈記』は「ビギナーズ・クラシックス」のほうにも全文が掲載されていたのです。「ビギナーズ・クラシックス」のほうの書名をよく見てみると、『方丈記(全)』となっていました。店頭でこれに気がついて中身を確認していれば……。

 

そういうわけで、「思い込みで行動すると失敗する」というよくある話でした。